量産型が怖い。

量産が怖い。



量産とはなにか?ここの私の話の中では量産型ヲタクのことを指す。この量産型ヲタクとは、量産型女子から広まっていったものである。そもそも量産型女子とは、大学などで同じようなファッションや髪型でいる女子たちが多くなりそう言われるようになったのだ。ではどうして量産型化してしまったのか?これは不安とファッション業界によるものだといわれている。大学生になり、何を着たらよいのかわからなく、不安になる→雑誌を見たり人気の店で服を買ったりする→みんな同じような服を着ていて安心する というサイクルらしい。つまり、何を着たらよいのかわからない、自分だけ違うのが恐いという不安を、今の同じような服が多くある流行が支えてくれているということである。

これの延長でヲタク女子でも同じようにしてなっていったのが量産型ヲタクということになる。ただし、ただヲタクの場合、不安だけではなく、可愛くなって推しや担当に見てもらいたいという要素が加わっている。それにより、量産型ヲタクは同じ目的や欲求が合致し、特定のブランドなどでその欲求が満たされることができ、みんなが同じようなブランド、持ち物や言葉まで使うようになる。そうして大規模でめちゃくちゃピンポイントな量産型ヲタクが出来上がっていったのだと考えられる。

ではここでどこが量産なのか?何をするのと量産なのか?説明していきたい。まずは服装。どんな季節を通してもとにかく白、水色、薄ピンク、花柄、レース、透けが必須である。主に着るブランドとしてはAnk Rougeやevelyn、靴は短い白ソックス(後ろにリボン付き)に厚底黒パンプス、持ち物はサマンサタバサのフリッター(担当のイニシャルチャームを付き)とMaison de FLEURのリボントートである。その他所持品としては担当の名前入りのキングブレード(以下キンブレ)、ジャニショの生写真である。この2つを使って料理などに写らせたり、プリクラで持って撮るのが鉄板だ。キンブレは多いほどいいらしい。スマホカバーは手帳型。Maison de FLEURのレースアップかフリルである。量産はよく鏡に映った全身写真を友達で撮るので、その手帳型ケースで顔を隠すのでだ。(ちなみにその写真をInstagramなどに投稿する時はミニスカートを履いて出ている脚をぼかして分からないようにするのが定番だ。)この服装というのも、冬がとくに量産化が特に進んでいるので紹介していきたい。冬はどんなに中に可愛いのを着ていても結局はアウターで決まる。けれどもアウターは形が同じようなものが多い。つまり、量産が可愛いと思うアウターがかぶる。そうして冬はアウターが被るのでさらに量産化が進むのである。量産型ヲタクが着るアウターというのが、白または薄ピンクのAラインコートだ。丈は膝上で、丁度中に着ているスカートが見えるか見えないくらいの丈である。そして襟や首元にファーなどはなく、ボタンは丸い形で周りが金色や銀色でキラキラしているのが特徴だ。さらにポイントは袖にボリュームのあるファーがあることである。そしてそのファーからピンクやパールなどでデザインされたネイルをした指先が覗くのだ。また最近ではコンサート以外では黒のライダースを着る量産型ヲタクも増えている。他の服はピンク基調で揃え、黒×ピンクってやっぱ最高♡と言うのだ。


量産のInstagramが怖い。量産型ヲタクのInstagramはすぐにわかる。まずアイコンがモデルの顔写真だ。ぱっと見アイコンのイメージがあるのでこんな感じなのかなと思ってしまうのがツボである。そしてアカウント名。とにかく短くするのが鉄板だ。❥K❥、R などだ。多くがアルファベット1文字とハートなどで構成されている。ちなみにこのアルファベットは担当のイニシャルとは関係はないらしい。プロフィール欄も特徴的だ。とにかくシンプル。最低限の情報、自分の担当などについてを書く。ここで多くの量産型ヲタクが「自己満ing🎀」と書くのがおもしろい。さらに「○○すたぐらむ💕」と書くことも多い。
さきほど最低限の情報と言ったが、私が恐いものがある。「同担👋」だ。これは同担拒否であるという意味だ。前に「〇〇くん♡」の後ろにあるために笑顔のまま裏で悪口言われている感じだ。たまに「🖕」なども使われているため怖い。「ごめんなさ同担は無理です!」と書かずにサラッと書いてあるのが怖さを増している。さらに怖いのが、「ff外のストーリー閲覧即ブロックします🤗」もう笑顔で死ねオーラ出すのやめてほしい。確かに知らない人に見られるのが怖いのはわかる。でもこれはまじたまにミスって再生してしまうことがあるからとても大変だ。

とにかく量産は笑顔で〇〇くんー♡、その笑顔で自分の邪魔するやつは排除ポリシーを貫いている。これも量産の生態。担当に対してはカッコいいというよりまた違う感じ。ファンサもらえなかったら「もらえんかったww」ではなく、「構ってくれなくて萎えた🤷‍♀️」が正解である。また良席だった場合は「席まじやばい!!」ではなく、「モチベ上がりまくり😻」が正解だ。
さらにインスタの投稿には2パターンあるらしい。一つが現場記録。さきほどのように永遠と現場の記録を自分たち目線で綴っていく。あくまでも自分たち目線。あのパフォーマンスが良かったとかではなく、担当が自分たちにしてくれたことと一緒にいった子との思い出を語るのが特徴。そして面白いのが、だいたいの現場記録が「席よくてモチベ上がる😻」→「構って貰えなくて萎え🤷‍♀️」→「ちょっと違ったけどこっち見てくれたからいい子♡」の三部構成で出来ているということだ。
これでお分かりいただけるだろうか。量産は席がよくて、結局はファンサを貰えているのだ。なぜ席が良いのか?運がいいから?そうじゃない。量産は積むのだ。もう一度言おう量産は積むのだ。改めて言うが、コンサートの内容を知りたい人にはおすすめできない。現場記録なのに。
そしてもう一つが遊び記録。同じヲタクの子とピューロ、ピューロやピューロなどに行ったことを綴る。量産はピューロが大好きなのだ。ピューロでだいたいの量産が作るのがネームプレートである。Maison de FLEURのイニシャルチャームとピューロのネームプレートは量産の担当主張2大アイテムなのだ。ちなみにこんな感じでピューロにはわんさか量産がいる。量産は例の同担拒否が多いため、ピューロでは同担を見つけたら睨み合いのバチバチらしい。正直怖い。あと同じ様な服の女がわんさかいるので絶対家族連れには今の流行りなのかな?と思われてもしょうがない。ここで一つ特徴があるのが、相方の言い方だ。普通の人なら「〇〇担の友達」であるが、量産は「〇〇の子」という。省略しすぎである。しかもこの「〇〇の子」というのは、あくまでネット上で知り合った友達のことを指すらしい。では実際に学校などで知り合った友達はなんと言うだろうか。「リアの子」である。担当はどこに行ってしまったのだろうか。そしてその「〇〇の子」との思い出を死ぬほどぎっしり書くのだ。死ぬほどだ。これにはだいたいハプニングがつきものらしい。「ハプニング起きまくりだったけど😂」が定番なのだ。私は毎回それはハプニングじゃねぇよ!とツッコんでいる。
量産といえば、"お迎え"である。"お迎え"とは、相手のコメント欄に出向き、繋がりませんか?と誘い、相互フォローの状態にすることだ。これが私が史上最大にめんどくさいことなのである。この"お迎え"、みんなが同じようにして迎えにくるので恐怖である。「はじめまして♡私のpicにいいねありがとうございます✨宜しければ繋がりませんか??🐰🎀」が"お迎え"のテンプレートである。この"お迎え"テンプレートはほんとにみんな同じなので、これが大量に並んでカオス状態になっていることもちらほら。一つずつ対応するのが大変そうだ。そしてそれに対する返信は様々。「はじめまして♡こちらこそコメントありがとうございます🙈💕………」などなど。そして欠かせないのが、どちらかがお先に「フォローさせていただきます♡」の宣言をすることだ。どうしてこんなシステムがいるのかよくわからないがこれも量産ヲタクの量産インスタコメントなんだろう。



ここまでの話だと量産はあまり良くないイメージがあるが、汚い格好して騒ぎまくって暴言吐きまくりな人より断然いい。ここで言っておきたいのが、量産はかわいいのだ。そう可愛いのだ。自分の最大限のオシャレに身を固めているからそりゃあ綺麗じゃないわけはない。ただし問題なのが、その可愛くいきたいが行き過ぎているということなのだ。周りが見えなくなり、自分たちさえよければいい、と思っている。だからコンサートでうちわを高くあげたり、気づいてもらえるように叫んだり、盗撮したり…。それでも量産型ヲタクたちはそれに対して睨まれても「こっちも睨み返してあげたから😂」、たとえスタッフに会場から追い出されても「ハプニングありまくりだったけど楽しかったからおっけい😂」なのだ。どんなに言われようとも関係ない、たみしろこっちが潰す強すぎるメンタル、見習いたいくらいである。量産型ヲタクには見た目だけじゃなくて、周りをよく見れて礼儀正しい人こそが本当に綺麗な人なんだよと教えてあげたい。